流氷の気配を感じたら小清水町の海岸でじっと目をこらしてみましょう。地平線に白い線が見えたら、流氷シーズンの幕開けです。
◆ 流氷はいつ接岸する?
北海道のはるか北方のロシア沿岸で生まれた氷の塊が次第に大きくなりながら南下し、北海道のオホーツク海沿岸に流れつく流氷。沿岸から肉眼で流氷が見えた最初の日、流氷初日は1月下旬頃、流氷の接岸初日は2月の上旬から中旬頃になります。沖合に白い直線として見える流氷(撮影場所:フレトイ展望台)。岸に向かって風が吹くと、近づいてきます。
流氷は接岸しても、ずっと同じところに留まっているわけではなく、風向きや風の強さ次第で移動します。朝、接岸していた流氷が2~3時間後にはもう沖に移動してしまうということもあります。
季節外れの四月後半に小清水海岸に接岸した流氷(撮影場所:小清水海岸)
流氷の現在地の確認は、海氷情報センター(第一管区海上保安本部)のホームページが便利です。
※海氷は、海に浮かぶ氷の総称で、海水が凍結したものを指す気象用語です。
◆ 流氷を見るのはどこがいい?
流氷を見るのには、紋別市や網走市の流氷観光船が有名です。船から見る流氷も格別ですが、小清水町では、海岸から壮大な知床連山と流氷を一緒に楽しめるが、なんといってもポイントでしょう。小清水町の流氷を見る定番スポットは、JR釧網本線浜小清水駅から徒歩5分のところにあるフレトイ展望台です。 ピラミッド型のフレトイ展望台。写真奥の白い雪原は、小清水海岸をぎっしり埋め尽くす流氷。
フレトイ展望台からは東側に知床連山、西側に網走・能取岬まで一望できます。
◆ 流氷を見る穴場スポットは?
フレトイ展望台がある浜小清水から、斜里町(知床)方面に6kmほど移動するとJR釧網本線止別駅(やむべつえき)があります。この止別駅から徒歩5分ほどの場所に広がる「止別海岸治山の森・遊歩道」の見晴台は、フレトイ展望台よりさらに知床連山を間近に見ることができるスポットです。
道路から100mほどの所にある遊歩道の入り口。
道路から遊歩道の入り口まで除雪されていません。お車でお越しの方は、止別駅前に駐車場があります。
遊歩道の入り口から、木漏れ日が美しい森の中を進みます。
遊歩道は除雪されていませんので、長靴やスノーシューが必要です。途中滑りやすいところもありますので、ご注意ください。(スノーシューは小清水町観光協会ビジターセンターでレンタル可能です。)
遊歩道の途中では、野鳥に会うことも。
(写真左は日本最小の鳥キクイタダキ、右は保護色で見つけにくいキバシリ)
5分ほどで見晴台に到着します。知床連山と接岸した流氷が目の前に広がります。
さらに見晴台から海岸まで降りていくことができます。
海岸沿いの遊歩道を歩くと、目の前に迫力の知床連山が広がります。
海岸まで降りるコースは、雪で案内看板や経路が埋もれるため分かりにくくなっています。
道が分からなくて不安という方やスノーシューをやったことがないという方には、気軽に参加できるガイドツアーを1月~3月まで催行しております。
流氷が接岸していなくても、期間中は催行しますので、フカフカの雪の中を散歩したいという方にもお勧めのコースです。
冬ならではの小清水町の景色、暖かい服装でお楽しみください。