海と山が交わるまち、小清水町。
オホーツク海に面する小清水原生花園や湿原の花々が群生する濤沸湖、丘陵地に広がるじゃがいも畑に亜高山帯の藻琴山まで、まち全体が大きな花の庭園。
短い春から夏の間にかけて、原野の花々と人の手によって育まれた花々が、競い合って咲き乱れます。
ユリ科の花の群生に彩られる季節は、小清水町のベストシーズン。
新緑の季節の訪れを告げるのは可憐なクロユリ。
初夏から秋にかけて、エゾキスゲ、エゾスカシユリ、タチギボウシなどが次々に原野を彩ります。
ラムサール条約登録湿地であり、日本を代表する湿地である濤沸湖では、雪解けとともに、
ミズバショウが姿を見せ始めます。
アヤメなどの身近な花から、秋の半ばに見ることができるアッケシソウまで、
長い期間、訪れる人の目を楽しませてくれます。
7月になると、まちの主要な産物であるじゃがいもの花が咲き、
丘陵地に広がる畑一面が真っ白な美しい花畑になります。
ゆりの球根を栽培する農家の手によって、夏の間開園するリリーパークでは、
700万輪の花で埋め尽くされるゆりの丘が、圧巻の見ごたえです。
夏も冷涼で過ごしやすい北海道の小清水町では、道路の沿道に咲く花も長く美しい姿を保ちます。
海外から持ち込まれ帰化した大輪のフランスギクや色とりどりのルピナスの群生は、
野の花とは思えないほどの可憐な美しさで、旅人たちを迎えます。