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見る・遊ぶ

高度1,000mの熱気球飛行

大地が雪に覆われ、年が明けるといよいよ小清水町は熱気球のシーズン。その姿形はよく知っていても、実際に乗った経験がある方は少ない「乗り物」である気球。一生に一度はやってみたい特別な体験に、この冬挑戦してみませんか。

◆ 熱気球は「天気」を選ぶ

小清水町では熱気球フリーフライトのツアー(摩周气船・2月期間限定)が催行されていますが、催行の第一条件はその日の「天候」です。空が晴れ渡り、風の音も聞こえない。そんな絶好の気球日和に恵まれたら、フライトへの期待感が否が応でも膨らみます。

熱気球は雪などの悪天候はもちろんのこと、パイロットの視界が遮られる雲の多い日や風が強い日は飛ばすことができません。気球に乗る日はこんな晴天に恵まれたいもの。

◆ 熱気球の醍醐味は膨らますところから

天候のゴーサインがでたら、いよいよ大空への旅に向かいます。熱気球飛行は、コンパクトに折りたたまれている気球のバルーン(球皮)を膨らませる作業から始まります。 離陸場は、夏の間は小麦やじゃがいもなどが植えられている畑を利用します。

インフレーターという巨大な送風機を使用し、ぺしゃんこだったバルーンがあっという間に膨らんでいきます。

雪原に横たわる巨大なバルーンは、何かに似ています。ジブリ映画の「風の谷のナウシカ」にでてくる巨大な蟲(むし)にそっくりです。

バルーンが膨めばすぐに離陸します。離陸の瞬間、「浮いた」と思ったら、地上がどんどん遠くなっていきます。

◆ 気球でしか味わえない展望

いったん空中に上がってしまえば、もうあとは目の前に広がる見たことのない景色に圧倒されるだけです。 地上の世界が360度一望できる感覚は、東京タワーのような高い展望台から見える景色とはまったく異なります。

目の前にオホーツク海と世界自然遺産・知床半島の知床連山が広がります。

反対側に目を向けると、阿寒摩周国立公園の屈斜路湖(くっしゃろこ)と湖を囲む外輪山が見えます。

その日の風の状況によりますが、およそ地上から1,000mまで到達します(3330フィート=およそ1014メートル。)

◆ ワクワクする発見を楽しもう

上空から見る地上の世界は、驚きに満ち溢れています。熱気球は風の力で水平方向に推進するので、進む速さは風速や風向で異なりますが、およそ時速20km前後で進みます。刻々と変わる目の前の景色を見逃さないようにしましょう。

防風林が美しい影絵を作り出しています。

高度が高くなれば、外気温が低くなるので、日光にきらきらと反射するダイヤモンドダストが見えることもあります。

雲がある日は、地上から見えない斜里岳の頂上が、上空に登ると見えることも。

◆ 名残り惜しみつつ地上へ

目の前の絶景に圧倒されながら気球に乗っていると、だんだん斜里岳が近づいてきます。そのあたりに来たら、そろそろ降りる時間です。1回のフライトは30~40分程ですが、瞬く間に過ぎる時間にびっくりします。

地表の風を捉えながら、少しづつ降下していきます。

気球を飛ばすには、離着陸のための広い敷地や安定した気候が必要ですが、広大な畑作地域で、冬の間気流が安定している小清水町は、気球にうってつけです。※写真の中心が小清水市街地

今年で設立30年目を迎える「小清水熱気球クラブ」のメンバー。小清水町の気球文化を牽引してきました。愛好家が集まり、天気の良い冬期間の週末には気球を飛ばしています。

実際に熱気球に乗ってみたいという方は、2018年は2月10日~2月25日まで期間限定で運行される摩周气船の熱気球「オホーツクフリーフライト」がお勧めです。要予約なので早めに問合せましょう。さらに詳しく


取材協力:小清水熱気球クラブ、摩周气船